イーサリアムのハードフォークを解説!時期・必要性・開発状況

仮想通貨のハードフォークとは?

ハードフォークとは、ブロックチェーンの仕様変更に伴って実施される仮想通貨の分岐アップデートのことです。古いブロックチェーンから新しいブロックチェーンを分岐させることで、取引履歴を保持したまま新しい仮想通貨の作成やシステムの刷新が可能となります。

新旧のブロックチェーンに互換性はないものの、過去の取引データは元のブロックチェーン上に存在するものが活用されます。そのため、コインが分裂する場合には分裂前の保有枚数と同量の仮想通貨が生まれます。

ビットコインがハードフォークしてビットコインキャッシュが誕生した際、保有していたBTCと同じ数のBCHが貰えました。これは元のブロックチェーンが同じものだからです。

ただし、コインが分裂しないハードフォークも存在します。この場合は、古いブロックチェーンが無力化され、分岐後の新しいブロックチェーンが正規の仮想通貨となります。イーサリアムはこのタイプのハードフォークを何度も行っています。

イーサリアムでハードフォークを実行するには、ネットワークに参加するノードの過半数の賛成が必要です。このおかげで積極的にハードフォークを行ってもコインの分裂はほとんど起きていません。

ハードフォークの利点は、分岐前のブロックチェーンの問題点を解決できる点にあります。しかし、通常であれば仮想通貨を分裂させずにブロックチェーンのアップデートを行う方が好ましいはずです。

ハードフォークによってコインを分裂させることは、それだけ重大な問題を抱えているということであり、その仮想通貨の有用性については改めて考える必要が出てきます。

因みに、ブロックチェーンを分岐させずに仕様変更を行う仮想通貨のアップデートのことをソフトフォークと呼びます。ソフトフォークを実施するには新しいルールが古いルールを満たしている必要があるため、大規模な仕様変更はできません。

ハードフォークの注意点

クライアントのアップデートが必要

ハードフォーク時はイーサリアムの提供する各種ソフトウェアをアップデートする必要があります。これをしないと古いブロックチェーン上に取引を書き込もうとしてしまいますが、新しいブロックチェーンとの互換性がないため取引ができなくなります。

アップデート作業は難しいことではないですが、最新の情報を収集していなければなりません。

取引所での取引が停止する

取引所の利用しているシステムもアップデートする必要が出てくるため、ハードフォーク前後はメンテナンスで取引が停止します。

何が起きるか分からないので、ハードフォーク時は保有している仮想通貨を動かさないようにしましょう。

ハードフォーク前後は価格変動が激しい

ハードフォークのような大規模アップデートが実施される際には、「期待上げ、事実売り」が起きやすいです。例えばリブランディングが予定されていたLSKは、イベント前に4,000円の値がついたものの、その後700円台まで暴落しました。

最近の傾向として、仮想通貨のイベント時は高確率で暴落が起きます。コイン分裂時に「新しい仮想通貨が貰える」と安易な気持ちで参入すると痛い目に遭うので要注意です。

仮想通貨の信頼性が低下する

ハードフォークでブロックチェーンを分岐させれば、無限に仮想通貨を複製できてしまいます。しかも、開発者はプレマイニングと呼ばれる手法で新たな仮想通貨を生成することが可能です。

コインを分裂させてしまうと、一般ユーザーの混乱を招くことになります。ユーザーにとって不合理な選択した仮想通貨の信頼性は下がっていくのは必然です。

詐欺的なハードフォークが存在する

公式アナウンスのないハードフォークは詐欺の可能性が極めて高いので注意してください。開発者が不明、Gitが公開・更新されていない、用途が不明であれば、それは怪しい情報です。

2018年1月には、イーサリアムがハードフォークしてイーサゼロが生まれました。一部で話題となったものの、公式のものではなく、ほとんど取引されていません。

新たなアルトコインを作成すること、コインをハードフォークさせること自体は難しい技術ではありません。出所が不明な情報に踊らされないようにしましょう。

イーサリアムの4段階に渡るアップデート計画

イーサリアムは、2014年2月に初期のクライアントが作成されてから、現在までに7回のハードフォークが行われています。事前に予定されていたものから、緊急で実施されたものもあります。

ここでは、イーサリアムの4段階に渡るアップデート計画とともにハードフォークの歴史を時系列に振り返ってみます。

【イーサリアム】これまでに実施されたハードフォーク

  • Frontier:2015/07/31 02:26:28
  • Frontier Thawing:2015/09/08 08:33:09
  • Homestead:2016/03/15 04:49:53
  • DAO Fork:2016/07/21 00:20:40
  • Tangerine Whistle:2016/10/19 00:19:31
  • Spurious Dragon:2016/11/23 02:15:44
  • Byzantium:2017/10/16 16:22:11
Frontier 2015/07/31 02:26:28
Frontier Thawing 2015/09/08 08:33:09
Homestead 2016/03/15 04:49:53
DAO Fork 2016/07/21 00:20:40
EIP-150 Hard Fork 2016/10/19 00:19:31
Spurious Dragon 2016/11/23 02:15:44
Byzantium 2017/10/16 16:22:11

参考: https://www.etherchain.org/hardForks

1段階:フロンティア

フロンティアは、実験段階として機能の確認、バグの発見を目的とした初のアップデートです。

2015年7月にイーサリアムのβ版となる「Frontier」が公開され、その修正パッチとなる「Frontier Thawing」がしばらくして実施されました。

2段階:ホームステッド

ホームステッドは、イーサリアムの利便性の向上、採掘難易度の向上を目的としたアップデートです。

2016年3月に「Homestead」が公開。取引承認の時間が15秒程度に圧縮され、ユーザー数が大きく増加、価格が上昇していきました。

DAO事件

2015年6月にDAO事件が発生。The DAOというサービス内のバグを利用され、360万ETH(当時:約65億円)が盗まれました。その時に実施されたのが「DAO Fork」です。

「DAO Fork」ではブロックチェーンを盗難前の状態に戻すことで、ハッキングされたイーサリアムを無効化しました。

とはいえ、DAO事件はイーサリアムに問題があったわけではなく、あくまでThe DAOのサービス上のバグが利用されただけです。

見方によってはハードフォークによる取引の無効化は運営のわがままであるとも言えます。対応に反発した勢力は分岐前のブロックチェーンを利用してイーサリアムクラシックを生み出しました

マイナーアップデート

DAO事件の後、セキュリティ面・安全性の向上を目的としたアップデートによるハードフォークが二度行われています。

それぞれ「EIP-150 Hard Fork」「Spurious Dragon」と呼ばれているのですが、DoS攻撃やリプレイ攻撃などを防ぐための機能が追加されました。

3段階:メトロポリス

メトロポリスは、PoSへの移行をスムーズに行うことを目的としたアップデートです。

正確には、メトロポリスは「Byzantium」と「Constantinople」の2段階のハードフォークに分かれています。

「Byzantium」の開発は既に完了し、匿名性とマイニング難易度の向上、承認アルゴリズムのPoS移行にあたっての準備が計られました。

「Constantinople」の実装は年内に行われると言われています。

4段階:セレニティ

セレニティは、イーサリアムの承認アルゴリズムをPoSするための大型アップデートです。

セレニティについても年内に何かしらのアクションがあると予想されていますが、どうなるかは未定です。

開発が完了するにはまだ時間がかかるので、気長に待ちましょう。

ハードフォーク後の予想

大規模なアップデートを控えるイーサリアムですが、ハードフォーク後の価格はどうなっていくのでしょうか。

まず、これまでの傾向としてイーサリアムのハードフォーク後は、一時的に上昇することはあっても一旦大きく下がる可能性が高いです。また、2018年に入ってから仮想通貨市場では、アップデート情報やハードフォークの情報が出回る頃には投資家たちが仕込みを終えています。

よって、基本的には下げ目線で考えた方が良く、ハードフォーク前に売り抜けるか、ハードフォーク後に暴落したら買うような戦略が王道です。ただし、どうなるかはその時にならないと分かりません。

イーサリアムの今後のハードフォークではマイニング方式が切り替わります。この点は批判的な意見もあり、専門家によって意見が割れています。

短期投資をするのでなければハードフォークに一喜一憂するのではなく、長期的なサービスの普及等を考えて投資をしていきましょう。

まとめ

イーサリアムのハードフォークでは、少しずつ改良が加えられて進歩を遂げてきました。

現在は当初から存在したアップデート計画の3段階目に突入し、承認アルゴリズムをPoSに移行する準備が整いつつあります。

セレニティが完了する頃には、新たなロードマップが公開されることでしょう。イーサリアムのさらなる飛躍が非常に楽しみですね。

仮想通貨のイベント情報は、CoinMarketCalで知ることができます。ハードフォークについて知りたい場合は、検索メニューの「Categories」から「Fork/Swap」を選択して条件を絞ってみてください。

参考: https://coinmarketcal.com/

ただし、市場出回るハードフォークの情報は不確かなものも多いため、気になったものがあれば公式の見解を参照した方が良いです。公式がWebサイト・ツイッター・テレグラムで公開しているような情報なら信憑性が高いと判断できます。

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