ミスビットコイン藤本真衣さんと対談!古参が思う『今の仮想通貨』

今回は、5年前から仮想通貨業界に身を置いてらっしゃる「古参」のお二人に今の仮想通貨とこれからについてお話を伺いました。

株式会社グラコネ 代表取締役 藤本真衣さん

兵庫県出身。仮想通貨を初めて手に入れたのは5年前。好きな食べ物はアイスクリーム。

株式会社techtec CEO 田上智裕さん

愛知県出身。仮想通貨は、5年前から所有。2018年より当メディアcoingeのアドバイザーを務める。趣味は全国の美味しいパンケーキ屋さんを巡ること。パンケーキを求めて時には海外に。

ーー今日はお忙しいところ、お集まりくださりありがとうございます。今日は、少し市場が落ち着いている今の仮想通貨について、古参のお二人にお話を伺っていきたいと思います。まずは、簡単に自己紹介と仮想通貨との出会いを教えてください。

株式会社グラコネの代表をしている藤本真衣です。簡単に私のキャリアについて説明すると、大学を中退してからフリーランスとして7年くらいBtoCの仕事をしていました。その後、BtoBの仕事をやりたいと思い上京して起業。仮想通貨と出会ったのも丁度そのタイミングですね。時期で言えば2011年の12月くらいでしょうか。

当時の私は、とあるサービスの運営に携わっていたのですが、そのサービスの一環で海外の子供たちに寄付を募り、直接寄付をする活動を始めたんです。でも、実際に取り組み始めてぶち当たったのが、『海外への送金手数料の高さ』でした。海外の子どもたちに直接寄付をしようと集めたお金なのに、手数料でかなりの金額が引かれてしまう。「これじゃあ、届けたいところに届かないね」とメンバーたちと頭を抱えていました。

そんなとき。英会話の先生に紹介されて偶然出会ったのがロジャー・バー(Roger Ver)というビットコインの先駆者でもあるエンジェル投資家だったんです。当時は今のようにビットコインは有名ではありませんでした。だから偶然出会った外国の方に、「ビットコイン、ビットコイン」と言われても「怪しい…」と言った感じで。

でも、彼が「ビットコインは、銀行を介さずにすぐにコインを相手に送れて、手数料もそれほどかからないんだよ!」と熱心に仮想通貨の仕組みについて教えてくれました。そのときの私は、本当に海外送金の手数料の高さに悩まされていたので、ロジャーの言葉がとても魅力的に聞こえたんです。

とはいえ、やっぱり周りの人からは「サギかもしれないから、もう近寄らない方がいいよ」とか言われるんですよね。

でも、私はどうしてもロジャーが悪い人には見えなかった。だから、私が一番信頼しているメンターの方にロジャーを引き合わせてみたんです。

そしたらメンターの方が、「インターネットが普及したとき以上のインパクトがあるかもしれない!今は誰もその重大さに気づいていないけど、これは絶対に来る!藤本さんもいまから勉強しておいた方がいい!」と言うんです。彼は、今までも色々なビジネスを発掘しているような目利きの方なので、私は間違いないと思いました。

藤本さんとロジャー氏

それから私は、ビットコインのことをめちゃくちゃ勉強しました。でも当時は、ネットで検索しても日本語の記事は100件あるかも怪しいくらいで(笑)。 だから、必死で英語の記事を読んだり、ビットコインに詳しい人に会いに行ったりして勉強しました。

それなりに知識もついてきたあたりで、海外の人含め誰からも覚えてもらいやすいように、ミスビットコインを自ら名乗り始めたんです。完全に関西ノリですね(笑)。

それからは、日本にビットコインを広めるための活動に少しずつ力を入れ始めました。自分自身も勉強しながら、『ビットコインとは?』というテーマで動画を作ってはYouTubeにあげたり、ブログに書いたり。あとはいろんな著名人にロジャーを引き合わせましたね。

私は、著名人の中でも特にホリエモンと引き合わせたかった。彼と引き合わせることができたら、ビットコインは日本で急速に広まると思ったんです。Facebookやtwitter、オフラインサロンなど、あらゆる手段でホリエモンにアプローチしたんです。それはもう嫌がらせかってくらいに(笑)。

それでやっと面識もできたので「ビットコインのことをもっと世に発信してほしい! 一度、ロジャーに会ってほしい!」ってメッセージを送ったら、「その話はもう他からきてます。ありがとうございます」って。

私この数ヶ月、めっちゃくちゃ頑張ったけど、別から来てんのね、オッケーみたいな(笑)。これ、ちゃんと自己紹介になってますか……?

ーーなってます!(笑)。ビットコイン愛の深さを感じます。田上さんはどんな経緯で仮想通貨と出会ったんですか?

田上:僕が仮想通貨に出会ったのは学生の頃だったんですけど、周りの人からは、「ネットワーキングビジネスに騙されてるんだ!」と言われましたね(笑)。僕の場合は、記事に書けるような経緯ではないので、詳しいことは割愛させてください。

端的に言えば、悪い大人に引っかかりました。

藤本:え……?大丈夫だったん?

田上:結果的には、ビットコインを知るキッカケになったのでよかったと思っています。

ーー藤本さんは奇跡的な出会い方を、田上さんはブラックな出会い方をされたんですね。

仮想通貨業界の変化について

ーーお二人はだいぶ前から仮想通貨業界に身を置いていますが、ここ数年の変化をどのように考えていますか?

藤本:急激に変わったのは、この1年ですね。「仮想通貨について教えてください」と言われることもめちゃくちゃ増えました。出会った頃に、ビットコインのことを詐欺だ、宗教だ、と言っていた人からもたくさん聞かれました。(笑)

去年、ビックカメラが決済方法のひとつとしてビットコインを導入したことで、メディアがこぞって仮想通貨を取り上げ始めたんですよね。各取引所がCMに芸能人を使うようになって。

田上:そうですね。社会全体に仮想通貨が広がっていった感覚があります。あとは、仮想通貨業界に身を置く人の数と質が変わりましたね。本当に増えました。少し昔だったら、仮想通貨のミートアップに行くと参加しているのは顔見知りばっかりだった。

でも、今は初対面の人が圧倒的に多いんですよ。それだけ仮想通貨が広く認知され、メジャーになったということなので、嬉しいことではあるのですが。

藤本:たしかに。

田上:でも、変わってないこともあるんですよね。ブロックチェーンであればこの人、ビットコインであればあの人、というように最前線で活躍している人は今も昔も変わっていないと思います。

藤本:そうですね。仮想通貨に携わる人は圧倒的に増えましたが、界隈のコアな部分は意外とそのまま。

仮想通貨業界にフルコミットした経緯は?

ーーお二人は、そのコアな部分に身を置いていると思うのですが、仮想通貨にフルコミットし始めたのはいつからですか?

藤本:私が仮想通貨を専門にし始めたのは、ある取引所の広報を始めたことがキッカケですね。それからは、仮想通貨を少しでも広めるために啓蒙活動をメインに活動していました。

ーーもともと藤本さんが仮想通貨に興味を持ったのも、海外への送金手数料の安さからでしたね。

藤本:はい。去年の1月に、ようやくドネーションプラットフォーム『kizuna』をリリースすることができました。それからは、ビットコインとブロックチェーン関連の仕事以外はほぼ断るようにしています。

bitcoinによる寄付プラットフォーム『kizuna

ーー啓蒙から次のフェーズに進んだというわけですね。激動の1年だったと思います。田上さんはいかがですか?

田上:僕は学生の頃に仮想通貨に出会い、大学を卒業したタイミングで仮想通貨業界からは一度離れました。新卒として株式会社リクルートに入社してからは、メディア運営を担当していましたね。ただ、学生のときに仮想通貨について勉強していたので、一応社内ではR&D担当というカタチでブロックチェーンの勉強会も社内でしていました。

ただ、メディア運営をしながら、ブロックチェーンの勉強会をやっている状況を窮屈に感じてしまって。結局1年で退社して、フリーランスとして仮想通貨業界で働くことにしたんです。

でも1年離れただけで、流れに全然ついていけないんですよね。僕が離れていた間に、segwitがロックインされていて。「あれ? なんかフォークしてるぞ」みたいな。業界全体の流れが異様に速いので、「フルコミットしないと置いてかれるぞ」と焦燥感を感じたのがキッカケですね。

業界の流れに置いていかれないための『情報収集の方法』

ーーその流れの速い業界に取り残されないために、お二人はどのように情報収集していますか?

藤本:私の場合は、”ながら”で出来る情報収集を心がけていますね。ラジオ番組やYouTubeなどの音声を聞くようにしています。あとは自分の中で、このメディアは信頼できる!とあたりをつけて、記事を読むことが大切ですね。

田上:たしかに、情報の仕入先を厳選するのは大切ですね。これだけ、新しい情報が日々アップデートされている中で、全てのニュースを追うことはできませんから。

現状の課題と今後の業界の理想像について

ーーでは仮想通貨業界の抱えている課題と、今後の理想像をお聞かせください。

田上:そうですね。僕は情報の不透明度を解消していきたいと思っています。このあいだのCoincheck(コインチェック)の記者会見が良い例で。取材するメディア側も仮想通貨・ブロックチェーンに対する正しい知識を持ち合わせていなかったことで、ああいう事態を招いてしまった。

でも、それだって元を辿れば、ちゃんとした知識を得られる場所が少ないことに問題があるんですよ。正しい知識を持った人が正しい情報を発信していけば、その情報を受け取るユーザーにも正しい知識が蓄積される。そうすることで、何が正しくて何が間違っているのか、誰もが判断できるようになっていくと思うんです。

ーーしっかりとした情報を発信していくことで、社会全体のリテラシーを上げると同時に情報格差を埋めていくと。

田上:その通りです。そのためには、仮想通貨やブロックチェーンに正しい知識を持ったライターの存在は必須。そこで今、僕が取り組んでいるのが仮想通貨・ブロックチェーンに特化したライターの登録サービス『techtec』の開発と運営です。

仮想通貨ライター登録サービス『techtec

リリースしてから2週間ほど経ったのですが、すでに登録人数が3桁を超えているんです。ただ、そこでライターと企業をマッチングさせるだけでは既存のアウトソーシングプラットフォームと変わりませんよね。

だから今、ライター向けの学習プログラムを作っているんですよ。ライターには、そのプログラムを受講してもらい、そのあとのテストに合格した人だけがメディアに派遣される、といった仕組みです。

ーー仮想通貨に特化したライターを育成し、専門性を担保した状態でメディアで記事を書いてもらうワケですね。しっかりと知識が担保された状態になるのは、メディア運営側も読者側にとっても安心です。藤本さんはいかがですか?

藤本:私が課題として感じているのは、『仮想通貨業界を支える人材が圧倒的に少ないこと』ですね。実は、仮想通貨の取引所って大手の求人媒体に求人を出せないんですよ。だから現状、企業と求職者をマッチングできる場所が少ない。特にエンジニア不足は深刻化しています。

今年の1月に『withB』という仮想通貨・ブロックチェーン業界特化型の人材紹介会社を立ち上げたんですよ。仮想通貨やブロックチェーンに特化していて、「この業界に入ってくる人を増やしたい!」という想いを持った多くの方々の声を参考にしています。

仮想通貨・ブロックチェーン業界専門の求人情報サービス『withB

一時的な損失に悩んでいるユーザーへのメッセージ

ーーでは最後に、仮想通貨ユーザーに励ますようなメッセージをいただけますか?最近、ピークに比べたら価格は半分近くになっていて、一時的にネガティブな気持ちになっている人もいるかと思います。

田上: うーん。難しいな。今も藤本さんは、仮想通貨を買い足していますよね。何かアドバイスはありますか?

藤本:私の場合、極端で、余剰金はほぼ全て仮想通貨に替えているので、参考になるかはわかりませんが(笑)。

ただ、短期的に儲かったかどうかは、正直どうでもいいと思うんです。そういうレイヤーで見てしまうと、今の状況下でネガティブになってしまうのは当たり前です。

そうではなくて、これから世の中がどのように変化していくのかを考えてほしいんです。これから時代の流れは、どんどん速くなっていくと思います。そう考えたら、私たちに落ち込んでいる暇なんかないんですよ。

モチベーションを下げている場合ではなく、今のうちに勉強しておくべきなんです。

Coincheckの流出事件だってそうですよね。今回は、Coincheckのみなさんが頑張ったので、ユーザーの損失は最小限で済んだ。でも、ほかの取引所で似たようなことが起きたとき、今回のように返ってくる保証なんかありません。

ーーじゃあ、私たちはどうすればいいのでしょう。

正しい選択ができるように、今のうちに正しい知識を得ておくしかないんです。自分の資産をどのようにして安全に守っていくのかも、最終的に決めるは自分。

だから、お金の投資だけではなく、自分への投資と考えて仮想通貨に触れながら、勉強していくことが重要なんだと思っています。

ーーなるほど。

藤本:インターネットの進化って中間搾取をなくしていったんですよね。今だったらアマゾンがあるから想像つかないですけど、昔は本を買うにしても本屋、問屋、と色んな代理店を挟んでいました。

だから今、CtoCのマーケットが一番バリュエーション(事業の経済性評価)が高くなっていて、メルカリも唯一のユニコーン企業になっています。さらにCtoCからPtoPへ流れが移ってきている。

そんな世の中の流れを考えると、仮想通貨とブロックチェーンの勉強は絶対しておいた方が良いという結論になるはずなんです。

田上:落ち込んでいる場合ではなく、『今のうちに勉強しよう』ということですね。励ますというよりは、激励ですね(笑)。

編集部からひとこと

この度は、仮想通貨界隈にかなり初期から身を置いているお二人からお話を伺うことができました。

お二人の仮想通貨,ブロックチェーン技術,またそれらに関わる人々への想いはかなりのものです。この記事をきっかけに、みなさんが相場に一喜一憂するだけでなく仮想通貨やブロックチェーンの業界自体にもコアな部分や未来に興味を抱いていただければ幸いです。

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