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仮想通貨のトレードで仕組みや特徴を知ろう
まず、仮想通貨のトレードの仕組みについて理解しておきましょう。仮想通貨を用いて行われるトレードの種類やコツを解説します。
仮想通貨のトレードの種類
仮想通貨のトレードでおさえておきたいのは、以下のトレード方法です。
- デイトレード
- レバレッジトレードもしくはハイレバレッジトレード
- アビトラージ
デイトレードは1日のうちに取引を終了させ、利益を狙うトレード方法です。一般的な金融商品と異なり、24時間365日いつでも取引が行えるのが仮想通貨でのトレードのメリットですが、その分、タイミングの見極めが重要です。
初心者には難しいデイトレードですが、1日の値幅が大きいため、成功したときの高い利益は無視できません。
仮想通貨でFXを行う際にハイレバレッジトレードに興味を持つ方は多いのではないでしょうか。ハイレバレッジとは証拠金以上の金額で取引するシステムを利用し、高いレバレッジを設定して行うトレードのことをさします。
証拠金よりも高い金額で取引を行う分、リスクも高くなります。初心者にとって手を出しにくいトレードです。時事事項(ファンダメンタルズ)に対して常にアンテナを張り、積極的に仮想通貨や社会情勢の変化を読み取る忍耐力と判断力が求められます。
デイトレードとレバレッジトレードのようなリスクの高い取引を避けたい方は、アビトラージから始めてはいかがでしょうか。アビトラージはいわゆるサヤ取引で、複数の取引所を比べて安いところで買い、高いところで売るだけです。
複数の取引所のアカウントを所持しておく手間がありますが、リスクが低いため損をしにくいメリットも持っています。
仮想通貨は、取引所ごとで価格が違うのが特徴のひとつ。場合によっては万単位で異なる取引所もあり、仮想通貨に慣れた人の間では複数の取引所でアカウントを持っておくことは当たり前のことのようになっています。
トレードをうまくやるには?
レバレッジに限らず、トレードの成功は時事事項の把握が重要です。かといって多少の変化に一喜一憂しすぎるのも要注意。仮想通貨でトレードをうまくやるには、短期的にではなく長期的な計画を練ることが大切です。
暴落、暴騰を期待せず、無理のない範囲でのトレードに抑えましょう。もしレバレッジを行うのであれば、各取引所の送金時間も考慮しておかなくてはなりません。
多くの取引所でビットコインなどの仮想通貨送金には10分前後の時間がかかりますし、混雑している場合はさらに長くかかる場合もあります。送金が完了する頃には価格変動が起こっているかもしれないのです。
そのような失敗を避けるために、あらかじめ各口座に仮想通貨と円を分散させて所持しておくなど、対策しておきましょう。
これらの点からトレードのコツは、焦らず長い目で見ること、リアルタイムの情報を逐一確認すること、トレード方法に合った準備をあらかじめ済ませておくことです。
注文の種類
株式のトレードと同様、仮想通貨の注文でも以下の注文が利用されています。
- 指値(さしね)注文
- 成行(なりゆき)注文
指値注文は、その名のとおり売り買いする仮想通貨の値を指定しておく注文方法です。買い注文のときは指値以下の価格、売り注文のときは指値以上の価格でなければ取引が成立しません。
値段を指定しない場合は、成行注文になります。注文を出した時点でもっとも低い価格の売り注文で買い、もっとも高い価格の買い注文で売る方法です。
指値注文はいつまでもトレードが成立しない、成行注文は想定外の値段で取引されるリスクがそれぞれあることを理解して使いこなしましょう。
仮想通貨で実際にトレードをしてみよう
実際のトレードの流れに沿って、仮想通貨のトレード方法をご紹介します。
売り板と買い板見て注文を行う
仮想通貨のトレードは、売り板と買い板を見て条件の合った注文や条件に近い注文を探すことから始めます。売り板とは、売りたい人の集合体、買い板が買いたい人の集合体です。
板は「売か買か」「レート(価格)」「注文量」の3つで構成されており、たとえば「売 1,000 100」とあると、1,000円で100仮想通貨を売りたい注文を出している人がいるということです。
注文が多く出されているほうがトレンドで、それぞれ売り気配(下降トレンド)買い気配(上昇トレンド)と呼びます。
実際に注文を行うときは、レート欄に希望金額を、注文量欄に取引する量を入力するだけです。たとえば売り板から購入する場合は、売り板に掲載されている情報で条件の合うものを選び、入力して買います。
チャートを読み込んで相場の流れを覚える
予測の基礎としてテクニカル指標についても理解しておきましょう。テクニカル指標とは、株式や仮想通貨など投資に共通するテクニカル分析で用いられる指標です。過去の価格や取引実績などを参考に、将来の取引価格がどう変化するか予測するために欠かせません。
仮想通貨など投資の場で予測を立てるのに役立つのがチャートです。チャートには1分足、5分足、15分足、1時間足などあらゆる周期のものが存在しているため、参考にする際は注意してください。
チャートの見方では、下降トレンド、上昇トレンドに加えて横ばいを表すレンジの3つが重要なポイントです。ある程度の規則性を持って繰り返されるため、その規則性を読んで次の動きを予測します。
しかし、これまでの仮想通貨の変動や株価の変動などを見ても分かるように、テクニカル指標だけでは十分な予測を立てるのは難しいものです。関連企業の活躍や不祥事で大きく市場が変化することは珍しくありません。
そこで重要となってくるのが、ファンダメンタル指標です。ファンダメンタル指標は投資家心理を分析したもので、基本的な流れに関係なく起こる変動を読み解くために必要です。
チャートを見るときは、大まかな流れをテクニカル指標で確認し、こまかな動きをファンダメンタル指標で確認しながら予測を立てて取引を行いましょう。
仮想通貨でトレードをするなら長期と短期どちらがいいの?
価格の大きな変動が話題となることの多い仮想通貨は、やはり短期トレードのほうが良いのでしょうか。長期と短期それぞれのトレード方法について、メリットとデメリットをまとめました。
短期トレードのメリットとデメリット
仮想通貨の短期でトレードを行う場合のメリットとデメリットは、以下のようなものがあげられます。
メリット
- 短期間で多額を稼げることがある
- 価格変動のタイミングや売り時を逃さない
デメリット
- レバレッジなど損失のリスクが大きい
- 手数料など最初の資金力がモノを言う
- 初心者には難しい
短期トレードのメリットは、うまくいけば1日や1週間で多額な金額を手に入れることができる点にあります。短期勝負なので価格変動の波に乗り遅れることもなく、売るべきときに一気に売り、買うべきときに一気に買うことで資産を増やしていきます。
ただし、堅実な(レバレッジをかけない)ではほぼ不可能です。多額を稼ぐには、リスクの高い取引を行う必要があり、そのためには最初の資金力が必要です。
数十万円しか用意できなかった場合は、数万円ずつしか増やせないのが現実。手数料もトレードのたびにかかるため、手数料で予想以上に出費することになるかもしれません。
また価格変動を読むにも経験や知識が求められることから、初心者にとってはなかなか大きな成功を得にくいトレード方法です。
長期トレードのメリットとデメリット
短期トレードの特徴を踏まえて、長期トレードにおけるメリットとデメリットは、たとえば以下のようなものがあげられます。
メリット
- マイペースでゆっくり続けられる
- 手数料を取られる回数(費用)が少ない
デメリット
- 価格変動のタイミングや売り時買い時を逃しやすい
- 必ずしも大きな利益になるわけではない
短期間で価格変動に一喜一憂する必要がない分、長期トレードのほうが精神衛生上良いという人もいます。マイペースで始めたい方、初心者の方は、まずは長期トレードから始めてみるのも良いでしょう。
トレード回数が少なくなるため手数料での出費も少なく、堅実な投資が可能です。その分、短期トレードに比べて価格変動への反応が遅くなり、売り時買い時を逃しやすくなるリスクがあります。損失のリスクが少ない分、大きな利益になるとも限らないのが長期トレードです。
仮想通貨のトレードのコツとは
仮想通貨は変動が激しく、とくに初心者にとって売り時買い時を見極めるのは難しいものです。底値で購入して上がりきったタイミングで売却しようと思いがちですが、あまりこだわらず、まずは感覚をつかむことから始めましょう。
トレードに慣れてきてから、チャートの分析を取り入れ、実際に予測を立てて売り買いを実践してみます。トレードを繰り返すうちに、長期と短期どちらのトレードが自分に向いているか理解できるようになります。
一般的には長期トレードのほうが堅実な分、稼ぎやすいといわれています。一方で、海外取引所を使ったりレバレッジをかけたりして、短期トレードによって稼いでいる人もいます。どちらが絶対に稼げるというよりも、自分がどちらに向いているか理解することが重要です。