仮想通貨の暴落要因は?なぜ毎年1月に暴落するの?そして未来は?

最近ブロックチェーンや、仮想通貨で「億り人(資産が億を超えた人)」が出たというニュース、そしてボラティリティ(価格変動)の大きさなどがたびたび話題になり、仮想通貨が気になっている人は多いと思います。

また、2017年冬にかけて、仮想通貨は多くのコインがこぞって大幅に値上がりし、仮想通貨ブームを加速させて大きな注目を集めました。同時にテレビCMも頻繁に打たれるようになり、認知度が拡大。どこまでも上がっていくと思われた仮想通貨ですが、2018年の1月に事態は急変。それまで上がり調子だった仮想通貨がこぞって暴落したのです。

しかし実はこういった仮想通貨の暴落は頻繁に起こるため何も特別なことではないのです。特に毎年1月は、大きな暴落が起こるタイミングでもあるのです。

2017年は仮想通貨元年と呼ばれ、仮想通貨が大きく躍進しました。仮想通貨が世間に知れ渡り、「とりあえず始めてみよう」と思った新規参入者も多かったのです。よって暴落を知らない人は驚いたことでしょう。

その年や2018年になってからデビューした人は、大きな暴落にあまり馴染みがないかもしれませんが、1月は特に鬼門で、毎年暴落しています。特に今年は暴落が著しいのです。暴落の要因を冷静に分析し、中長期で見た仮想通貨がどうなるかを考察していこうと思います。

年明け以降の暴落要因

2018年の年が明けて、1月4日、1月5日はどの仮想通貨も高値をつけました。ビットコイン(BTC)は200万円を超え、リップル(XRP)が400円近く、ネム(XEM)が200円近くの高値をつけたのです。

この高騰は、年明けで銀行が動き出し、取引所に入金するビギナーの方が一斉に登場したから、という理由が考えられます。

その後、1月の中旬頃まで横ばいが続き、上昇はまもないとみられたものの、1月中旬になり一転して下落。ビットコインは120万円まで下落しました。実はこのあと、2月上旬にビットコインは80万円代まで下げます。そしてここでは、順を追って暴落の要因をみていくことにします。

1月に暴落するわけ

まず、前提として、毎年1月に暴落するとご説明しました。これはあまり知られていないことなのですが、中国系の旧正月を控えた換金売りが起こるためだと考えられています。中国の旧正月は2月。それにむけて資金を準備するため、大口の換金が入ったという見方です。

よって、毎年1月は換金売りが多くなり、暴落する傾向にあります。これを覚えておけば、1月に高騰したとしても安易にエントリーせず、暴落をじっくり待つ、というスタンスが取れるはずです。

中国中央銀行の規制

そして、2018年の暴落をさらに招いたのは、中国当局による規制です。中国の中央銀行が仮想通貨を使ったサービスを禁止するという見解を出しました。これは禁止されたと決まったわけではないのですが、マーケットは憶測で動くため、悲観売りが入った模様です。

中国当局はICO(資金調達)も禁止し、同時に国内の取引所もつぶし、マイニングも段階的に撤退勧告を発布。マイニングとはブロックチェーンの計算を代わりに行うことで報酬を得る仕組みです。徹底的に仮想通貨を食い止めようという動きが感じられます。

欧州および韓国でも規制案

さらに暴落は続きます。2018年1月には、ドイツとフランスで、国際的に仮想通貨を禁止しようという流れが生まれたのです。銀行の理事や閣僚など、既存の金融システムのなかで地位のある人たちが仮想通貨禁止へと動き、規制に乗り出そうとしました。

次の3月にはG20がアルゼンチンで開催されますが、そこでも仮想通貨の規制に関して議題にのぼる可能性がとても高いのです。規制になるか、緩和になるかは未定ですが、ドイツとフランスの規制よびかけは、ビットコインなどの仮想通貨のリスクが高すぎることを懸念した形となりました。

さらに投機熱が加熱する韓国でも、匿名トレードができなくなり、取引所と銀行口座を実名で登録しなくてはならなくなりました。仮想通貨ブームが過熱気味だった韓国市場に、冷水がかかった形となりました。

最大のトラブル、コインチェックの580億円ネム流出事件

ネム流出

そして最大の暴落要因が、日本の取引所コインチェックにおける、580億円分の流出事件です。日本はビットコインの取引量の上位30%を占め、もっともトレードの数が多い国なので、世界の仮想通貨市場に大きな影響を与えました。

コインチェックがハッキングされ、ネムが盗難にあったのです。被害者の数は26万人と公表されています。ハッキングの原因は、ネムをホットウォレットからコールドウォレットに退避していなかった上、さらにマルチシグネチャと呼ばれる複数の秘密鍵も設定しておらず、ずさんな管理体制であったことです。

また、コインチェックは取引と出金をすべて停止し、その他の仮想通貨もトレードできず、現金を引き上げることもできなくなりました。これを受けて大幅に仮想通貨が全面安に。

580億円を、ネムの価格約88JPY(円)で全額自己負担にて補償すると宣言し、一旦回復したものの、本当に資金があるかどうか、2月に入って金融庁が立入検査に入り、さらに下落。

ビットコインは220万から88万円、リップルは400円から90円、ネムは300円から60円、モナコインに至っては、2000円から400円まで暴落してしまったのです。

中国で人気だったテザーに疑惑が

さらに、ここにきて、中国で人気だった仮想通貨Tether(テザー)にある疑惑が起こります。テザーは法定通貨と同等の値段で価格が推移し、1テザーが1ドルでほぼ固定されていました。これは金本位制に近い信用の担保で、同額のドルを保有していることが価格の裏付けとなっていたのです。

そして、ボラティリティが高い仮想通貨において安定的な値段で取引され、さらには同額のドルが背景にあるということで存在を裏打ちしていたものです。

しかし1月下旬、テザー社が同額のドルを保有していない疑惑が起こり、一斉に売りが入りました。それは全仮想通貨に波及し、暴落を招いたとみることができるでしょう。

中期で見た懸念

では、暴落の要因をみたあとは、今後の動向を考えていきましょう。
中期(3ヵ月)程度の仮想通貨マーケットはどうなるのでしょうか。

冷え込む相場の熱

まず、2月の時点で暴落をし、世間を騒がせはしましたが、俯瞰してみるとこれは昨年11月の価格相場に戻っただけの状態。急激に上がったものは急激に下がるということで、2017年の前半から仮想通貨をホールドしていた人たちは、2ヶ月前の水準に戻っただけと考えることもできます。

このことからも、世間が騒ぐほどの事態ではないように思います。ではなぜここまで暴落が騒がれたのでしょうか。それは、いわゆる12月組と呼ばれる存在が大きく関係しています。

12月組とは、急激な高騰や、CMなどにより仮想通貨に興味をもって参入した人たちのことです。つまり今回の暴落では、その12月組と呼ばれる、高値で仮想通貨を掴んでしまった人たちの多くが暴落で含み損となりました。ネムの保有者が26万人であったことからわかる通り、相当数の人たちが取引所に口座を開いています。

つまりマーケティング用語やイノベーター理論でいうところの、アーリーアダプターはもう参入をし、アーリーマジョリティの段階まで仮想通貨が知れ渡っているということです。こうした人達は、もうすでに今回の暴落で損切り、もしくは撤退、さらには心が折れているものと見込まれます。

そうした相場の悲観論が蔓延しているため、中期では回復が難しいかもしれません。特にビットコインは、2016年頃までは中国人のホルダーが多くいました。

しかし2017年終わりにはホルダーの6割を日本人が占めています。その日本でコインチェック事件が起きたのですから、相場が冷え込んでいることは想像に難くないでしょう。

アーリーマジョリティの段階まで参入しているとなると、新規の資金流入も難しく、大口で投機が大好きな中国で規制がかかり、中期での大幅な上昇は困難だと言わざるをえないでしょう。

暴落が2週間以上続き、今ここでエントリーするのは心理的にも抵抗があることだと思います。1月は何度も細かい暴落を繰り返していたため、余剰資金を持っている人たちはそこでエントリーし、反発を期待してすでに買っているものとみられます。そこで思った以上に相場が回復しないため、多くの人が含み損になっているという現状です。

徐々に進む仮想通貨の導入

しかし良いニュースもあります。1月11日には、メルカリの仮想通貨参入が発表されました。メルカリはフリマアプリで1億ダウンロードを達成し、国内でも6,000万回ダウンロードされているモンスターアプリです。メルカリポイントがあるため売ったものの売上金をそのまま購入に使うこともでき、独自の経済圏を構築しています。

そのメルカリは、メルペイという子会社を持っていますが、メルペイで仮想通貨事業に参入することがリリースされました。ビットコインやその他の仮想通貨で支払いが可能で、2018年内にもシステムを完成させる見通しです。

他にもビットコインで支払いができる店舗は徐々に増えており、国内だけで1万店を超えています。ビッグカメラやエイチ・アイ・エスもビットコイン決済を導入していますが、これが今後も増えていくと見込まれるでしょう。

また、上記の会社は、金融庁に正式に登録されておらず申請をした段階である「みなし業者」であったコインチェックと異なり、金融庁に仮想通貨交換事業として届け出ています。

同じくLINEアプリで知られるLINEも、LINEフィナンシャルを設立し、事業登録して独自通貨を発行する様子です。このように、インターネットのユニコーン企業のイノベーターたちが次々と仮想通貨をサービスに取り込み、日本の仮想通貨はさらに進んでいくものとみられます。

ただこれで市場が反応するかは読みきれず、あくまで国内の動きであることは心に止めておいてください。

投資大国・ロシアの参入

ここまで中国・韓国、ヨーロッパと規制の動きがあり、マーケットが悲観的に反応した仮想通貨ですが、ある大国の動きを忘れているのではないかと思い、記載しておきます。それがロシアの動きです。

いま、世界中のパソコンについているグラフィックボードが品切れ状態にあるのをご存知ですか?それはロシアがパーツを買い占め、マイニング事業に乗り出したからと考えられています。

ロシア当局は特に仮想通貨に関して全面的な規制は行っていません。ロイターが報じたところによると、マネーロンダリングや犯罪資金など、アンダーグラウンドマネーを防止するためにある程度の規制は行いつつも、マイニングやICOを認め、取引を個人に解禁していく見通しです。

ロシアは政府主導でマイニングを行っている可能性があります。古くからロシアの政治は狡猾だからです。暴落している局面こそ、多額の資金が集まっているとみることもでき、今後もロシア関係のニュースには敏感になっておく必要があります。

取引の10%を占めるインドは規制に

インド

実はインドもビットコインを多く取引していることをご存知でしたか?経済発展著しいインドでは、投資が盛んで、ビットコイントレードのうち10%がインドによるものでした。しかしここにきて、規制が入る懸念がでてきました。

財務大臣が、ビットコインをはじめとした仮想通貨の使用を規制すると発言したのです。しかし、ここでまた何度めかの暴落になったものの、その代わりにインドではブロックチェーン技術を奨励し、決済を積極的に導入するということが宣言されました。そのブロックチェーン技術の将来性に関しては、次でみていきます。

これらのことから、中期(3ヵ月)でみた仮想通貨のマーケットは、買いが慎重となり、あまり盛り上がらないのではないかと見通されます。

長期で見た展望

では仮想通貨はもうだめなのでしょうか。長期的な展望をみていきましょう。
まずなんといっても、仮想通貨の中核技術であるブロックチェーン技術は、まだはじまってすらいない技術です。ブロックチェーン技術は、そもそもビットコインを作る上で登場したテクノロジーです。

先程みたように、メルカリやLINEなど、2018年になってようやく実装される予定で、それも支払いがスムーズに行く程度。ブロックチェーン技術の本当のすごさは、これからなのです。

ブロックチェーン

ブロックチェーンはデータブロックがチェーン上に連なっており、ブロックは取引台帳と呼ばれ、データの管理者がいません。

つまり、現在主流となっている銀行の決済情報では、台帳や取引記録が銀行内部のデータベースに記帳されるのに対して、仮想通貨では取引記録がブロックチェーン上に記載されます。

これにより、中央管理者不在の状態で、送金取引をすることが可能となるのです。管理者が不在である代わりに、誰も改ざんをできないような仕様になっています。よって、ブロックチェーンは人為的なミスや不正が起こらないシステムとなっているのです。

国際送金の手数料

そして、中央管理者不在ということ、かつ、ダイレクトに相手へ送金できることから、手数料も安くなります。今のところ、国際送金は非常に時間がかかり、なおかつ間にはさまる手数料も膨大なものです。

よって、仮想通貨の登場により国際送金がスピーディかつ安価に行えるようになるのです。これに力をいれている仮想通貨の代表例に「リップル(XRP)」があります。

リップルはリップル社という中央管理者が存在する仮想通貨ですが、送金額にかかわらず1回の送金あたり手数料は0.15リップル(2月5日時点で13円程度)となっています。この手数料の安さと素早い送金スピードから国際送金の主役として期待されています。

途上国の貧困解決

さらに、国際送金がスピーディに可能となることで、途上国の人たち一人ひとりに融資が行き渡るようになり、ビジネスチャンスが生まれます。グラミン銀行の例でも分かる通り、途上国の一人ひとりがお金に関する力を持つことで、貧困の解決になる可能性があるのです。

これが仮想通貨のもっとも魅力的な側面ではないでしょうか。国際的な貧困問題の解決になれば、世界がもっと豊かになり、もっと変化します。そうした未来にワクワクしている人たちが、仮想通貨へ早期に投資していた、という側面があります。

国内問題の解決

また、ブロックチェーンに付随した技術として、「スマートコントラクト」というテクノロジーがあります。これは現在、書面で契約を交わして、2部送付し、お互いに保存して契約を改ざんできないようにし・・・といった非常に面倒な契約にまつわる行為の、契約を代替してくれます。

特にイーサリアム(ETH)がこれに力を入れており、イーサリアムが暴落に強いのは、アプリケーションプラットフォームとしての可能性やICOで多く使われる基軸通貨としての役割を担っているからに加えて、このスマートコントラクトに注力しているからと考えられています。契約書の交付がめんどうという問題も、スマートコントラクトが解決してくれるのです。

また現在、日本で国内問題となっている貧富の格差や非正規雇用についても、ブロックチェーン技術が解決できる可能性があります。今まで会社の一存で決まっていた評価が、その人の勤務態度や実績などをブロックチェーン上に保存できるようになれば、会社をまたがった活躍が可能です。このように、雇用問題も解決できる可能性があるのです。

仮想通貨の未来は明るい?

このように仮想通貨は、ただ意味もなく値上がったり値下がったりしているわけではなく、裏には確実にテクノロジーの進化が通底しています。テクノロジーを知ることで、暴落しても自信を持ってホールドすることができるのではないでしょうか。

また、仮想通貨にまつわる技術は、将来を変えてくれるものです。今回見ただけでも、さまざまな社会へのインパクトを与えることがわかります。こうした技術を知って、仮想通貨にのめり込んでいる人も多いのです。

長い目でみると、仮想通貨には有望なテクノロジーが詰まっています。だからこそ、今仮想通貨が人気を集めているのです。仮想通貨は未知なる可能性を持つものです。仮想通貨が持つリスクも理解したうえで、その将来性に期待しましょう。

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